体験することが一番の学び(五十肩…)
久しぶりの投稿、かつ今年最後の投稿がこれっていうのも何ですが。
今年どんな出来事があったっけ?と振り返り、まっ先に浮かんできたのが五十肩になったことです。
「動きの指導をする側なのに?」
はい、そうです。
セラピストとして、トレーナーとして、あまり自慢できる話ではありませんが、人生初の五十肩を経験しました。
【前兆】
昔から筋骨格系だけは丈夫で、骨折もなければ腰、膝、股関節、肩の痛みといった悩みとは無縁で過ごしてきました。
ところが、24年の6月ごろから特定の動き(肩の伸展・外旋)をすると右肩に引っかかりを感じるようになりました。恵比寿のお部屋で無理な体勢で施術をしていたので、そのせいかな…くらいに軽く考えていました。次第に痛みを感じるようにもなって、整形外科で診てもらったところ「肩のインピンジメント」との診断でした。すぐに運動療法を数回受け、痛みが減って可動域も広がり、すぐに治りそうな気配でした。ここでちょっと油断していたかもしれません。
【アクシデント発生】
25年の1月下旬、日光の氷瀑(ひょうばく)を見るため雪山ハイクに行きました。右肩に若干の不安を感じながら。
サムネの画像(↑)のとおり、見事な氷瀑が見られて大満足!
山から下りてきてアイゼンを脱ぎ、登山靴で車道を歩いていた時です。
下り坂のアイスバーンで勢いよく滑って、手をついてしまい右肩を強打(ToT)!!
あまりの痛みにしばらく動けず「骨が折れたか、腱板逝ったな」と思いました。レントゲンとMRI診断の結果、実際には骨も腱板も無事だったのですが、そこからどうにもこうにも肩が上がらなくなり、完全な五十肩となりました。
幸い施術の仕事にはほぼ支障が出ませんでした。ただ、トレーニングのデモをお見せする際に、右肩を高く上げられない状態がしばらく続きました。
【治癒への道のり】
四十肩・五十肩になったことがない方のために説明すると、一般的に
急性期(炎症期)
何をしても痛い、必要に応じて痛み止めで痛みをコントロール
▼
拘縮期
痛みのレベルは下がるが、可動域が狭いまま筋肉が拘縮する。痛みを強く感じない範囲で運動(リハビリ)をしていくのが基本。
▼
回復期
可動域が徐々に改善。積極的な運動をしていく。
のように症状が推移していくと言われています。
発症のきっかけは、重い荷物を持ったとか、無理な動きをしたとかで、肩関節内にちょっとした炎症が起きた所からなることが多いようです。普段から肩甲骨の動きが悪く、関節に負担のかかる肩の使い方をしていると五十肩のリスクも高くなるのだと理解しています。
個人差が大きく、回復期に至るまでに半年くらいの場合もあれば、数年かかる人もいるとか。
私の場合は、最初の1ヶ月半くらいが炎症期だったと思います。とにかく痛くて、明け方に目が覚めたりしていました。痛み止めを飲むほどの日は1~2日でしたので、五十肩の中では比較的軽症なのかもしれません。
神経学的アプローチも自分なりに試しましたけど、この期間(=炎症期)は何をやってもほぼ効果が出ず、という感じでした。なので早めに諦めて、整形外科でのリハビリ、鍼灸院での治療、エネルギーヒーリング等、プロの手を借りて回復を目指しました。先生方に感謝です。
ある日の朝「あ、ここから良くなるな!」という手ごたえが感じられた時は嬉しかったなぁ。
風邪の例でいうと、ウィルスが力を失って自己治癒力が全開になってきたのを確信するあの瞬間に似ています。
8月初旬ごろにはだいぶ可動域が戻り、本格的なトレーニングを再開。
順調に調子が戻り、10月には傷めたことが周囲にバレない程度に動けるようになりました。現在はほぼ完治(98%くらい)の状態です。転んで強い痛みが出てからおおむね元通りになるまで、約9ヶ月でした。
学んだことはたくさん
五十肩を体験できて良かった、と心から思います。
お客様の身体をケアしていく中で少なからず役に立つからです。自分で体験したことの無い症状は、なかなか扱いにくいものです。
ひとことに「四十肩・五十肩」といっても、痛みの出る場所や、痛みの出方、期間などは人それぞれです。私は今回、五十肩のほんの一部分を体験したに過ぎません。
この経験を通して
●関節の痛みがあるだけで、こんなにもやる気を削がれるものなのか!
(集中力が低下し、根気もまるでなくなっていた)
●痛みはこんなプロセスで起きる
(もともと脱臼歴があり、何をするにも肩に力が入りやすいなど、肩の使い方に問題があった。知っていたけど、肩のトレーニングが嫌いで避けてきた)
●「五十肩、一瞬で解消!」なんて、やっぱりあるわけない。
(YouTubeに無数にあがっている五十肩情報に惑わされるのは時間の無駄。専門医でも五十肩は謎が多いと言うくらいなので、舐めてはいけない)
●安静にすべきか、運動すべきか、見極めは医療機関での診断が基本になる。
●痛みのコントロールも大切
(五十肩経験者のお客様からの情報をまとめると。我慢しすぎはかえって治りを遅くすることもあるので、薬や注射も選択肢になる)
こんなことを学びました。
リハビリ最後の日にPTさんから「連続で逆の肩もなる人がいるから、気を付けて笑!」と言われました。同じ側で二度目の発症は少ないらしいです。冗談抜きで気を付けたいと思います。
予防についてはそこそこノウハウが身につきました。ならないのが一番なので、お客様にしっかりお伝えしていけたら。
【おまけ】
日光の氷瀑は1月中旬~2月中旬ごろまで、約1ヶ月間がシーズン。私は日光那須アウトドアサービスさんのツアーで参加しました。
雪山へお出かけになる方は、転倒に気を付けてーー(叫)


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