微生物の力で生ごみ消滅「ミニ・キエーロ」にチャレンジするまで

田舎のごみ出し問題

東京から小川町に移り住んだ直後、ストレスになった唯一のことがゴミ出し。
※今は分別とごみ出しルーチンに慣れたので問題ないです。
以前私が住んでいた北区では可燃ごみの範囲が広く(生ごみ・紙ごみ・衣類・リサイクルできないプラスチック類・ゴム・皮革製品)、日常生活で出る大半のごみは可燃ごみ扱いでした。また、管理人常駐のマンションに住んでいたので、粗大ごみ以外は365日24時間いつでもごみが出せました。それを便利とも思わず、当たり前のように享受していたわけです。
いっぽう小川町ではごみの分別ルールがめちゃくちゃ細かい…!
まずもえるごみはというと、

小川地区衛生組合管内の「可燃ごみ」は、微生物の力を活用し再利用する「乾式メタン発酵処理」という方法で処理を行っています。この処理方法は、温室効果ガスの削減効果が期待でき、地球環境にやさしい処理方法です。

広報おがわ 令和6年2月号
 

何でも燃やせてしまう焼却炉とは違い、繊細に分別しないとなりません。
【もえるごみ】
生ごみ、紙くず(古紙類としてリサイクルできない小さなもの)、アルミホイル、排水口の水切りネットは許容、小枝(直径3cm、長さ40cm以内、30cm程度までの束に束ねる)
小枝や板以外はもえるごみ用の有料の指定袋で出します。この定義だともえるごみって大した量にならないので、週2回有料の袋で出すのがなんだかばかばかしいなぁ、と思っていました。
そこで前から気になっていたコンポストを庭に設置してみることに。生ごみがなくせたら、もえるごみが大幅に減らせるはずです。

コンポストにもいろいろある

コンポストとは「堆肥(compost)」や「堆肥をつくる容器(composter)」のことです。昔、おばあちゃんちで生ごみをポイポイ畑に捨てていたのもまさにcompost。
いろいろな種類が存在し、最近ではマンションを含めた一般家庭でもできるコンポスターも増えています。
・設置型コンポスト
 ↑土を掘り、底のないバケツのような容器の下の部分を埋め、上にふたが付くもの。コンポストと聞いてすぐに思い浮かぶのはこのタイプ。
・回転式コンポスト
・密閉型コンポスト
・ダンボールコンポスト
・LFCコンポスト(バッグ型)
・電動生ゴミ処理機
・ミミズコンポスト
それぞれにメリットやデメリットがあり、ここでは割愛します。コンポスターを自作するか購入するか、熟成にかかる日数、臭いや虫の発生のしやすさ、耐久性といった面で、自分に合ったものを選べばOKですね。

土と風と太陽の力で生ごみを分解する「キエーロ」

昨年、湘南住まいのお客様から(確か野菜を作りたいという話の流れで)「キエーロって知ってますか?」と教えていただきました。
「キエーロ」は葉山町在住の松本夫妻が考案された生ごみ分解処理器だそう。特徴としては
太陽と風と土の力だけで効率的に生ごみを分解できる
◎DIYで手軽にできるシンプルな構造
◎松本さんご自身がホームページ等で作り方を公開している
点が挙げられます。
逗子市、葉山町、鎌倉市でいち早く補助対象となり、全国各地の自治体でも導入を促す制度があるようです。また、有志の団体が全国規模で「キエーロ」の普及を行っています。
手軽に始められて、土が増えず、虫や臭いが発生しづらいとのこと。これは良さそう!と思いました。
ただ、元祖「キエーロ」はけっこうサイズが大きくて躊躇していたところ、大き目のプランターや衣装ケースで自作できる「ミニ・キエーロ」なるものがあると知りました。単身家庭の私は「ミニ・キエーロ」にチャレンジしてみることにしました。
これから暑くなるので、生ごみを室内で溜めなくてよくなると思うと嬉しい!

ごみを出さない生活を目指して

生ごみを堆肥化できるのは良いこととして、ごみ全体を考えた時に、そもそも出来る限りごみを出さない生活をしたいと強く思います。話が戻って小川町では、自治体による回収頻度も低めです。
・資源プラスチックが週1回、
・廃プラスチック、段ボール、缶類、ビン類、衣類、古紙は月1回 ←これは厳しい、、引っ越し直後の段ボールの山とかホント困りました。
・粗大ごみは直接役場へ足を運んで申し込みをし(有料)後日回収 ←これもなかなか笑
といった具合。衛生組合に自己搬入も出来ますが、山の中なので車がないとまず無理です。

東京都民の知人に話すとけっこうビックリされます。そんなんじゃ人口減るに決まってるじゃん、とも言われました。
確かに不便ではあるのですが、私は決してマイナスの面ばかりではないと思っています。ものを買う時に、本当に要るものなのかよく考えるようになったし、買い直ししなくていいように吟味を重ねるようになりました。どうしても不要になったものは捨てる前にメルカリに出すことを徹底しています。それは前からだけど。
シンプルな生活に少し近づいています。
すべて時間があるから出来ることかもしれません。忙しい→とりあえず買う→捨てるの悪い循環に陥って、心が傷んだ経験のある人は多いのではないでしょうか。完全なスローライフとはいかないまでも、ごみを減らす努力ができる余裕を持ちたい今日このごろです。

「ミニ・キエーロ」の作り方は次の投稿で紹介します!
コンポストの購入や制作にかかる費用を補助してくれる自治体は多いです。(小川町にはそうした制度はない…T T 6月より令和6年度「小川町ゼロカーボンシティ推進補助金制度」が始まりました。生ごみ処理機の購入費用が対象になるようです。町HPをご確認ください。)
作ってみようかな?と思った方はお住まいの自治体について調べてみてください。

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