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チネイザンコラム:心で観る。心で聴く。

山田が所属している日本チネイザン協会ウェブサイトにコラムを寄稿しました。こちらにも同じ内容を掲載いたします。


チネイザンの施術は、手を直接お腹に触れて行います。
「手」でその人全体を観て、身体の声を聴いていきます。正確には手だけではなくからだ全体を使って。または「手」を「心」と言い換えることもできると思います。

施術に馴染みのない方にはちょっとピンとこない感覚でしょうか。
例えるなら、音楽の演奏とよく似ているかもしれません。

私が好きな演奏家にピアニストの辻井伸行さんがいます。
説明するまでもなく、若くして日本を代表するピアニストの一人です。辻井さんがある会見で「もし目が見えたら何が見たいですか?」と聞かれた時(その場にふさわしい質問ではなかったと思うのですが)、ニコニコしながら見てみたいものをいくつか挙げました。続けて、
「・・・でも、今は心の目で観られていますので、十分に満足しています」
と答えていました。

きっと彼の音楽も同じで、心で観て心で聴いた世界を表現しているのかと。
専門的なことは詳しくありませんが、
・楽曲と心が通っている
・ピアノと心が通っている
・聴く人と心が通っている
感じがします。喜びと優しさが伝わってきます。
だから多くの人が感動するのでしょう。
テクニックを超えたものって、こういうこと?
こんな施術ができたらいいなー。と、畏れ多いことを言ってみる。。。

辻井さんが演奏するリストの『ラ・カンパネラ』はよく知られるところです(もちろん素晴らしい!)。ショパンを弾いてもとても美しいです。そして、私のお気に入りは、カプースチンの『8つの演奏会用エチュード Op.40-2「夢」』。心がやさぐれた時に聴くと毎回涙が出てしまう演奏です。
YouTubeでも聴くことができますよ。探してみてください。