からだコラム

締めて良いところ、悪いところ【衣類編・後半】

ところで、「MBTを履き始めてから、きつい下着が付けていられなくなった」という女性がよくいらっしゃるのですが、なぜかわかるでしょうか。。。

体が軟弱になった?
山田に洗脳された?(笑)
※私はことあるごとに、きつい下着がよくないと言っています。

・・・ではないはずで、足と身体が連動しているからに他なりません。

身体はひとかたまりの物体に見えますが、よく見ると細かく分化していて、いくつかのチームにわかれて運動しているイメージです。
垂直方向に区切ってみることもできますが、ここでは水平方向に区切って考えています。大きくわけて頭・頸部、胸郭・上腹部、腹・骨盤部というふうに。


こちらは足を上から見た図です。
足のリフレクソロジーでよく用いられる図。足には全身の反射区があることが知られており、全身を3つの水平ゾーンで区分した時のラインが、足でも3つのライン(肩の水平ゾーン、ウエストの水平ゾーン、骨盤底の水平ゾーン)として現れます。

足編では、締めて良いところが黄色のエリアでしたね。
ウエスト下側に沿って腰の上までは締めてOK、ウエストと肩の間=胸郭部は締めない、と解釈できます。MBTを履いて足の胸郭部を開放させると、胸郭もダイナミックに動くようになり、深い呼吸が促されます。これは事実です。
(MBTセミナーに参加された方、ベテランのMBTトレーナー達と、皆さんの呼吸回数にずいぶん差があったのを覚えていますか?)
横隔膜を始めとしたインナーマッスルの出力が上がります。ですから、その動きを制限するようなきつい下着が苦痛に感じる人がいます。

足と全身は常に連動して動いているのです。


前半から始まり、ここまでの記事を読んで、
「いくら締めないのが身体に良いって言ったって、タイトな服でお洒落したいし…」
「年齢とともにバストやヒップが垂れるから、下着で支えないとダメって聞くけど?」
「運動する時は?」
などなど、疑問をお持ちの方もいるかと思います。

そこで私からのおすすめはこちら。

家の中にいる時や寝る時は締め付けを限りなくゼロに近づける
そして、日中の活動時は快適と思うもの、好きなものを着る

です。

例えばですが、寝る時に下着をつけるのを一切やめて、パジャマのウエストのゴムさえ止めてみる。
短時間とはいえ、体をとことん解放すると、日中でもあまりにきついものは着たくなくなると思います。もちろん締め付けがない方が良いわけですが、洋服を着こなすためにある程度はやむを得ません。

昼と夜で着用の仕方を変えるのには、理由があります。

実は身体の表面に圧力がかかると、先に挙げたような、直接的力学的な影響(呼吸が浅くなる、血流が阻害されるなど)ばかりでなく、潜在的ストレスー自律神経系への影響ーが生じるのです。

というのも、皮膚は目、耳、鼻、舌などと同じく、感覚器のひとつだからです。
目を休ませなくて平気な人はいないと思います。皮膚もある部分そうかと思います。
着ている本人が「このくらい全然苦しくないもん」と思っていても、皮膚感覚は触覚(=何かが接している)、圧覚(=押されている)などの信号を常に受け取っています。
胴部・下肢部への衣服圧は、自律神経系に影響を及ぼすようなのです。
たとえば、運動時には適度な衣服圧が交感神経系の活動を高め、入眠時には無圧が副交感神経系の活動を高めます。現代人はストレスにより交感神経優位になりがちと言われます。衣服や下着で24時間身体にきつい思いをさせていると、当然バランスが乱れてしまいますよね。

もちろん、あまり神経質になる必要もないと思います。
身体感覚というのは人それぞれで、どんなに強い締め付けがあっても平然としている人と、ちょっとの締め付けで具合が悪くなる人がいます。また、不快な刺激も慣れてしまうと、麻痺して平気になってくるところがあります。
だからこそ、就寝時には身体をリセットするために、締めるのをやめる。これが簡単な方法ではないでしょうか。

衣服圧は害ばかりでなく、有効活用されることもあります。
(例:リンパ浮腫防止の医療用ストッキング、医療用のコルセット、最近流行りのコンプレッションウェアなど)
適度なテンションが皮膚表面にかかると、気持ちがしゃきっとしたり、姿勢が伸びる場合もありますね。

医学的には、「ブラジャーが乳がんの原因を作る」「ブラジャーは細胞発達を阻害する。ブラジャーをしないほうがバストが垂れない」という論文が発表されたかと思うと、それらに対し「科学的根拠がない」と反論する専門家がいたり、いろいろな主張があります。有効なデータを知っている方がいたら、教えて欲しいです。
何を信じるかは、自分次第なのですが。

最後に最近読んだ本を紹介します。

『パンツを脱ぐとなぜ体の不調が治るのか』川村一男著/二見書房
だいぶ古い本です。締め付けの害のほかに、合成繊維による健康被害などについて書かれています。これを読むと、ここ数十年での衣服や繊維はずいぶん進化していたんだなぁ、と感心せずにはいられません。一方、下着や洋服で実物以上にスタイルをよく見せたい、きれいに見せたいと思う女性の心理は今も昔も変わらないんだな、とも思いました。
私はこれを読んでから、下着、腹巻、靴下といった重装備で寝るのをやめています。特に身体が冷えないどころか、朝起きた時の身体の軽さ、暖かさに驚いています。でも、いきなり極端な薄着にすると風邪ひくかもしれないので、お気をつけください。

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